アガパンサスは愛の花

今の季節、あちこちでアガパンサスの花を見かけます。
原産地は南アフリカの多年草で、夏になると細長く伸びた茎の先から放射状に花を咲かせます。
以前はユリ科に分類されていましたが、今はヒガンバナ科です。
根は太く強いので、斜面や土手などに植えられ、土の流出を防ぐのに役立っています。



「Agapanthus（アガパンサス）」は、ギリシア語の「agape（アガペ・愛）」と「anthos（アントス・花）」が語源となり、「愛の花」という意味があります。
花言葉は「恋の訪れ」「ラブレター」「知的な装い」など。

花言葉を織り込んで歌を作りました。



愛の花という花の名にちなみ恋や愛にまつわる花言葉が付いています。
ヨーロッパでは古くから恋人に贈る花として親しまれてきました。自分の気持ちを想い人に伝えるシーンで贈られたことから、「ラブレター」。
「知的な装い」は淡い青紫色の涼しげで繊細な姿に由来すると思われます。



アガパンサスを詠んだ俳句と短歌を集めてみました。
アガパンサスは季語にはなっていないようです。

梅雨空もアガパンサスの花の色　　壺中山紫庵
アガパンサスの背伸びの揃い川の風　ショウちゃん
アガパンサス大路彩る梅雨の花　　徒然庵



和名では紫君子蘭。

紫君子のるりいろの花曇り空とけ込まぬよう今朝のこころも　　雪割一華
天色（あまいろ）のアガパンサスに降る雨は優しく花を撫でてこぼれる　　ほほずき
晴れた日のアガパンサスは空の色帰りたいとて高み目指すか　　　ほほずき