1日だけの大雪 [雪景色]
成人式の日の式典も各地で行われましたが、あいにくの天気で晴着の方たちは大変でした。
転倒やスリップ事故も多く、救急車のサイレンがひっきりなしに聞こえていました。
今でも雪の残骸が溶けずに残っていて、早朝や夜間には溶け出た水が再び凍り、油断するとステッーン! となることもありますので、ご注意を。
大雪の日、降り始めの様子です。
ささやかな雪景色 [雪景色]
翌朝、屋根や車の上にほんの少し積もっていました。
次の歌がちょうどぴったりの雪でした。
白い想い出(鮫島有美子)
仕事に出かける娘を車で送った後、足を伸ばして寄ってみた寺家ふるさと村の雪景色。
永訣の朝 [雪景色]
このところ雪の話題が続いています。
昨日は「雪わたり」をとりあげましたが、今日も宮沢賢治の作品です。
宮沢賢治の「永訣の朝」は国語の教科書に載っていて、授業で繰り返し朗読した思い出があります。
(あめゆじゆとてちてけんじや)
という、賢治の出身地岩手の方言が括弧書きで繰り返されます。
国語の授業で方言が真っ正面から取り上げられる教材に降れていなかったため、とても新鮮に感じました。
(あめゆじゆとてちてけんじや)
賢治の最愛の妹、トシは胸を患い25歳という若さでこの世を去ろうとしています。
外にはみぞれが降っています。
トシは最期に、外のきれいな雪が食べたい、賢治兄さんに「雨雪を取ってきて」と頼んだのです。
(あめゆじゆとてちてけんじや)
うすあかくいつそう陰惨な雲から
みぞれはびちよびちよふつてくる
賢治は曲がった鉄砲玉のように飛び出して行って、松の枝に降り積もった一椀の雪を取りに行きます。
わたくしのけなげないもうとよ
この雪はどこをえらばうにも
あんまりどこもまつしろなのだ
あんなおそろしいみだれたそらから
このうつくしい雪がきたのだ
鉛色の陰鬱な雲から真っ白な美しい雪が降ってくるのです。
みぞれまじりの雪を見ると、授業から何十年かたった今でも、この「永訣の朝」をふと思い出します。
この美しく悲しい詩を賢治が残したことで、トシは永遠に生き続けているのでしょう。
追記
1枚目は鎌倉の宝戒寺参道です。
2枚目は宝戒寺境内のロウバイの花。
3枚目は北鎌倉の円覚寺の選仏場。
[1月21日撮影]
雪わたり [雪景色]
大雪の降った余韻で雪の話が続きます。
雪をみて想い出すのは宮沢賢治の「雪わたり」です。
「かた雪かんこ、しみ雪しんこ。」
四郎とかん子の兄妹がうたいながら雪の上をあるいていると、子ぎつねの紺三郎がなかまに入ってきて友達になり、二人はきつねの幻灯会に招待される、というお話です。
私が子供の頃、ソノシート(レコードのうすっぺらいもの)に、この「雪わたり」の童話があって、電蓄(今となっては死語ですが、たぶん「電気蓄音機」の略)で繰り返し聞いていました。
随所に、
『キックキック、トントン』
『キックキック、トントン』
といった拍子が挿入されてそれが調子のいい言葉のリズムとなって、聞いていると思わず口ずさんでしまいます。
物語の主題は「相手を信じること」
「先入観を持って相手をみないこと」
なのだと思います。
ところが、賢治が訴えたかった「人を信じること」が、今は逆に、
「人を信じてはいけません」
「道でものを訊かれたら一目散に逃げる様に」
と、子供達に教えざるを得ない現実があります。
「雪わたり」の話を想い出しながらそんなことを考えました。
写真は文と関係ありません。
先日雪のなか訪れた円覚寺の境内での光景です。
[1月21日撮影]
白い想い出 [雪景色]
大雪の翌朝、快晴の空でした。
さっそくカメラを持って出かけました。
家の周りは坂道だらけなので、凍結した道を慎重に歩きながら近くの公園へ向かいました。
そこでは降り積もった雪の上で犬を遊ばせている人やそり遊びに興じる子供達がいました。
昨日の幻想的な風景とはうってかわり一日で雪は溶けてしまいました。いまは道ばたに残骸が残っているばかりです。
さて、雪について歌った歌で想い出に残っているのは吉田拓郎の歌で猫が歌った「雪」、アダモの「雪が降る」、イルカの「なごり雪」などですが、いちばん印象深い歌は、山崎唯さんのつくった「白い想い出」です。
雪が降ってきた ほんの少しだけれど
私の胸の中に 積もりそうな雪だった
幸せを失くした 黒い心の中に
冷たく寂しい 白い手が忍び寄る
山崎唯さんはトッポジージョの声の声優さんとしてで有名ですが、もともとはジャズ・ピアニストです。この歌はシェパードさんが歌っていました。
雪が融けてきた ほんの少しだけれど
私の胸の中に 残りそうな雪だった
灰色の雲が 私に教えてくれた
暖かい日差しが すぐそこに来ていると
この2番の歌詞が好きで皆さんに紹介したのでした。
[1月22日撮影]
鎌倉雪景色 その3〜円覚寺 [雪景色]
こんな雪の日でしたが、さすがにここは円覚寺、人は来ていました。
円覚寺山門。
雪で枝も重そうです。
選仏場。
国宝の舎利殿。
白黒写真ではないのに、モノトーンの世界。
雪は全ての支配者であるかのように、光も熱も奪っていきます。
[1月21日撮影]
鎌倉雪景色 その2〜宝戒寺 [雪景色]
八幡宮の休憩所で少し暖まったあと、次に向かったのは宝戒寺。
滅亡した北条氏の屋敷跡に後醍醐天皇が尊氏に命じて建立した寺です。
境内はしんと静まりかえっていました。
せっかく花開いたロウバイにも雪が降り積もっています。
こちらは椿。
宝戒寺をあとにして北鎌倉へ向かいました。
[1月21日撮影]
鎌倉雪景色 その1〜鶴岡八幡宮 [雪景色]
昨日は雪の中をがんばって鎌倉に出かけました。
まずは鶴岡八幡宮。
こんな日にお詣りする人はいないのでは、と思いましたが、さすが八幡宮です。人がいました。
迎春の文字も凍えています。
正面の階段は通行止め。左側の階段で本殿にむかいます。
枝を切り落とされた大銀杏。痛そう。
本殿から鎌倉の街を眺めましたが、雪に煙って見えませんでした。
平家池。
鴨が一羽、氷の中の水路を進んでいました。
こちらは全員が首を水の中に突っ込みながら泳いでいます。
顔が寒いからでしょうか?
段葛もこんな感じでした。
[1月21日撮影]
【追記】
昨年6月からブログを始め、200記事目になりました。
みなさんのコメント&nice!に後押しされなければ、ここまで続かなかったろうと思います。
この場を借りまして、感謝!です。