五稜郭探訪〜函館を歩く その8

五稜郭タワーで事前学習と五稜郭の全容を俯瞰したあと、いよいよ五稜郭へ。
特別史跡五稜郭という石標の前で記念撮影をしていたら、写真を撮りましょう、と声をかけられました。
その方が五稜郭のガイドをしてくれるというので、お願いしました。

函館市及びその周辺を訪れる人に歴史・自然・文化を紹介することを目的とする、「縁ジョイ倶楽部」のTさんです。土日に五稜郭公園内のボランティアガイドをされています。

五稜郭の見取図。現在地は半月堡の手前です。


一の橋を渡り、半月堡へ。


堀には何やら水草が浮いています。


菱（ひし）です。


半月堡の石垣。


上から二段目の石がせり出して積まれ、外敵の侵入を防ぐ構造となっています。武者返し、忍び返しとも呼ばれています。

Tさんによると、「この石に何か文字が刻まれています。わかりますか?」


答えは「榮永」。


石工が五稜郭が永遠に栄えることを祈念して刻んだものでしょう。
あるいは旧幕府軍の誰かか?
ガイドさんが教えてくれなければ見過ごしてしまいます。

二の橋を渡り、いよいよ五稜郭の郭内へ。


冠木門には箱館奉行所の表札。


冠木門脇の石垣。きっちりと積まれています。


土塁の上に登り、復元された箱館奉行所をながめます。


土塁の上はこんな風になっています。


お堀に植えられているのは桜で、春にはみごとな花を咲かせます。


土饅頭に赤松が植えられていますが、五稜郭の戦で戦死した旧幕府軍の兵士たちが埋葬されていると伝えられています。


土方歳三も戦死後ここに葬られていると言われ、土方ファンがお参りに来るそうです。

五稜郭の設計者、武田斐三郎（たけだあやさぶろう）顕彰碑。
頭の良かった人で、それにあやかり訪れた人が頭を触っていくので、光っています。


左の男性は五稜郭のガイドボランティアのTさん。とても親切に解説していただきました。

大砲が展示されていました。
手前がドイツ製のクルップ砲、奥がイギリス製のブラッケリー砲です。


箱館奉行所古写真


匠の技


石の丸みに合わせて木を削っています。

古写真に合わせて撮ってみました。


縁ジョイ倶楽部のTさん、ありがとうございました。

［9月２日撮影］

コメント 2

忍び返しの部分は、東京港に残る御台場のそれと同じ形状ですね！


by an-kazu (2017-09-21 00:34) 

an-kazuさん
御台場と五稜郭の共通点ですね。
御台場も五稜郭も、幕末の迫り来る諸外国との緊張状態にある中で作られていますね。
by レイン (2017-09-21 07:46)